【大失敗】太陽光発電の実際【設置後5年で検証してみました】

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前々回の記事で私の初めての投資(=太陽光発電)が失敗だったことについて触れましたので、今回は、太陽光発電の費用対効果、失敗原因についてお話したいと思います。
(語弊が無いように予め断っておきますが、太陽光発電も不動産投資もしっかり見極めればプラス利回りの投資が可能です。しかし残念ながら悪徳業者が多いのも事実なので気を付けましょう。)

 

ちなみに太陽光発電と言っても、私が設置したのは事業用太陽光発電ではありません。家庭用の太陽光発電です。

以前の記事で「不動産投資で最初に区分を買う人は最後まで区分」という格言を紹介しましたが、この当時の私が不動産投資をやっていたら、区分から始めて痛い目に遭っていたかも知れませんね。(ご参考:【不動産投資】最初は区分?一棟?【投資リテラシーの問題です】

 

【大失敗】太陽光発電の実際【設置後5年で検証してみました】

 

太陽光発電(家庭用)の費用対効果って?

事業用の太陽光発電ならば発電した電力を全て売電することでいくらになったか、そして投下した資本に対してどれくらいの利回りになるか、という当に型にハマったような投資ができますが、

家庭用の太陽光発電では、発電した電力をまずは家庭の消費電力に回し、余った余剰電力を電力会社に売電する流れになります。

そのため家庭用では、事業用のような「投下資本に対する収益」ではなく、「太陽光発電に切り替えた場合の経済効果」を謳った宣伝が行われます。

家庭用太陽光発電導入の経済効果

知らない方だとまだ全然ピンと来ないと思いますが、読み進めて頂ければバッチリ解説させて頂きますので安心して下さい。

太陽光発電導入の経済効果を測るには、導入前後の光熱費の推移を比較します。

なぜ光熱費かと言うと、
・家庭用太陽光発電導入との合わせ技で、電化上手(東京電力の電気料金プラン)への切り替えと、エコキュート(=給湯器)の購入をさせられます。
・これがかなり良くできたスキームで、電化上手は日中の電気代が高い代わりに夜が割安になります(昼間=32.32~39.44円、朝晩=26.49円、夜間=12.48円、※2016/3にて新規加入終了)。
・太陽光発電とエコキュートを組み合わせれば、日中の電気は発電で賄いつつ売電収入を得て、夜間の割安な電気代でお湯を沸かすことができます。
・我が家ではそれまでガス給湯器を使用していましたが、太陽光発電導入を機にエコキュートに切り替えたので、導入前後の光熱費比較をすることで経済効果を比較することができるという算段です。

 

【表】 太陽光導入前後の光熱費推移  (単位:円)

電気代ガス代合計(月間平均)
2014年278,822193,098471,92039,327
2015年240,491144,875385,36632,114
2016年68,84933,439102,2888,524
2017年75,56828,718104,2868,691
2018年116,96530,764147,72912,311
2019年168,30729,143197,45016,454
2020年153,52426,493180,01815,001

2016年1月14日より太陽光発電を導入。
※2020年は7月迄実績を採用し、前年同程度の進捗を想定して年間光熱費を換算。

  • 2016年1月14日から太陽光発電を導入し、それまで月間4万円近かった光熱費が導入後の2016年は8,524円まで下がりました。
    年々光熱費が上がっていますが、これは家族構成の変化や気候、太陽光パネル劣化などの複合的な要因に因るものです。太陽光パネルの経年劣化は5年で3%程度と言われています。実際の感覚としても家族構成と気候による要因の方が大きかったと思います(2016年と2018年の比較では電力消費量が2割くらいアップしてます)。
  • 2016年以降の光熱費の削減分を経済効果と捉えると、5年間の経済効果は約140万円でした。今後5年間の経済効果は太陽光パネルの経年劣化を考慮すると約135万円。10年間で275万円の経済効果が期待値となります。
  • 太陽光パネルの法定耐用年数は17年ありますが、東京電力との電力需給契約の期間や太陽光発電設備のメーカー保証等の期間は10年なので、費用対効果は10年時点で比較するのが普通だと思います。
    さて、私がこの家庭用の太陽光発電設備の購入に支払った金額はいくらでしょうか?
    私が支払った金額は270万円です。

家庭用太陽光発電導入による10年間の経済効果が275万円に対して、私が支払った金額が270万円ですから、10年間の収支はほぼトントンです (泣)

負けてなければ良い?

いいえ、我が家は築30年以上。色々ガタがきているので近々建て替える予定なのです。100万円以上もドブに捨てるようなものです orz

 

事業用のように投資の観点から見ると・・・(見たくないッス ><)

発電した電力を自家消費に回したり、投下資金にエコキュート代金が入ったりしているので、あくまでも「年間発電量をそのまま売電していたら?」という仮定で、事業用のような観点から試算してみました。

【表】 太陽光導入後の発電量と想定発電額

発電量(kW/h)売電単価(円)発電額(円)発電額累積(円)
2016年6,40133211,233
2017年6,76533223,245434,478
2018年6,54333215,919650,397
2019年6,23933205,887856,284
2020年6,40033211,2001,067,484

※2020年は8/24迄実績を採用し、前年同程度の進捗を想定して年間発電量を換算。

  • 5年間で約107万円の発電額となりました。これからの5年間は先ほどと同様に3%の経年劣化を想定すると103万円の発電額が期待されるので、10年間で210万円と試算できます。
  • 一方、初期投資費用は先程ご説明した通り270万円ですから、完全にマイナス利回りです。

結局、トントンなのは経済効果だけで、投資としてはマイナス利回りでした (泣)

エコキュート分は除くべきだって?
エコキュートは工事費込みでも50万円です。結局負けてるのです orz

投資としては負けてるけど経済効果はプラスっていう東京電力と私のようなバカな人間を利用したスキームですが、この投資と経済効果の差分はどこに行ったでしょうか?

そうです。アップフロントで業者に取られているんです。

失敗は成功のもと!

悲しいかな、太陽光発電は私にとって良い勉強になりました。

 

敗因は一言で言えば勉強不足です。
そもそも太陽光自体、やや水物感も強いですが、当時から市場や競合が分かり難く比較もし辛かったので、業者の言い値の裏取りも出来なかったです。
この時は2社しか比較しなかったですが、比較したもう一社が酷過ぎたので、この業者がまともな業者だと思ってしまいました。

 

今のところ実害も出ていないですし、既に建て替え予定なので、もはや良しとしていますが、
平成元年新築の耐震等級1すら満たしているか分からない木造瓦葺の家に、1枚15kgの太陽光パネルを28枚も載せて架台も合わせると500kg以上の重量です。
ただでさえ地震に弱い瓦葺屋根なわけですから、大地震でも発生したら結構ヤバイですよね。今でこそこういう発想ができますが、当時は何も考えていなかったことがよく分かります。

 

今回は私の初めての投資の失敗談についてでした。
私の場合は、この時の苦い経験が不動産投資エントリーに生かされたと思っています。投資は自己責任です。もし、レバレッジの効く不動産投資からスタートしていたら私も悪徳業者に騙されて酷い目に遭っていたかも知れません。
(ご参考:【不動産投資初心者向け】失敗しないための悪徳・詐欺業者の見分け方

 

失敗は成功のもと、とは言いますが、なるべく失敗はしたくないですよね。
私の失敗談が皆さんの役に立てば幸いです。それでは!

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