【夢のマイホーム】構造毎に固定資産税を比較してみた

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不動産一般

 

 

親の代から住んでいるマイホーム(築30年以上)。
いくら木造とはいえ、既に家中あらゆるところで床がベコベコ凹んでしまっています。

木造でも50年以上住めるとか言われますが、既に法定耐用年数も過ぎているし、これから不具合が生じるたびに大金を掛けて修繕していくのも何だかお金が勿体ない気がするのでそろそろ建て替えどきかなと思い、住宅展示場を回り始め、現在、各社で間取りを作ってもらっています。

 

今回は木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造のそれぞれで固定資産税がどれくらい変わってくるのか疑問に思ったため、比較してみました。

 

【夢のマイホーム】構造毎に固定資産税を比較してみた

 

 

前提条件は以下の通りとします(延床面積は必要に応じて掛け目で見て下さい)。

延床面積:60坪≒200㎡。(1坪(=2畳)=3.306㎡です)

  1. 木造       (耐用年数:22年):3,500万円(建築費170千円/㎡)
  2. 軽量鉄骨造    (耐用年数:27年):4,000万円(建築費200千円/㎡)
  3. 重量鉄骨造    (耐用年数:34年):4,500万円(建築費214千円/㎡)
  4. 鉄筋コンクリート造(耐用年数:47年):5,000万円(建築費265千円/㎡)

※「建築着工統計(国土交通省)」の「構造別:建築物の数、床面積の合計、工事費予定額」表を参考に、そろぞれの構造毎に建築費を算出しています。

 

固定資産税(含む都市計画税)

 

固定資産税率は1.4%、都市計画税率は0.15%とします。
(※都市計画税は最高限度0.30%以内で決定され、地域によって異なります。)

 

建物の固定資産税(含む都市計画税)

(ダルい計算はすっ飛ばして結果だけ見たいという方は末尾に表を載せてありますので、そちらをご覧下さい。)

 

建物の固都税(固定資産税+都市計画税)の計算は、単年であれば
【建物固定資産税評価額 × 固都税(1.4%+0.15%)】
で計算できますが、

今回は新築から50年間住み続けた(払い続けた)場合の固都税の総和を計算します。
(ちなみに私の経験則ですが、建物の固定資産税評価額は凡そ建物原価の50%くらいになるので、その前提で計算しますね。)

 

固定資産税評価額:$P$、築年数:$n$、耐用年数:$T$ とすると、固都税支払額の総和は、

$$\displaystyle \sum_{n=1}^{50} \left( P \times 1 – \frac{\frac{80}{T} \times n }{100} \times {(0.014 + 0.0015)}\right) $$

となります。

 

更に、建物は「新築住宅の税額軽減の特例」が設けられているため、新築住宅は床面積120㎡以下の部分の固定資産税が2分の1に軽減されます。
ここでは2階建ての長期優良住宅として5年間この特例を受けられる前提で考えていますが、複雑なのでエクセルで計算した結果を記事の末尾に記載します。

 

【建物の固定資産税支払額 50年間の総和】

  1. 木造       :463万円
  2. 軽量鉄骨造    :590万円
  3. 重量鉄骨造    :760万円
  4. 鉄筋コンクリート造:1,045万円

 

住宅展示場に行くと、重鉄か鉄筋コンクリートが良いなぁなんて思うんですが、この結果を見ちゃうとドン引きですね。。

結局、建築費のことも考えると、矮小RC造にするか、広い木造にするか、っていう究極の選択をさせられちゃうわけです。
と言っても、耐用年数だけ考えれば、鉄筋コンクリート造で建てておけば木造を2回建てられるわけだから、あまり変わらない??

 

土地の固定資産税(含む都市計画税)

 

建物は構造によって税額が変わりますが、土地は一緒です。一応参考までに載せておきますね。
ここでは土地評価額が3,000万円の場合で試算してますが、適宜、掛け目で見て下さい。

固定資産税:3,000万円(土地評価額)×1/6×1.4%=7万円
都市計画税:3,000万円(土地評価額)×1/3×0.15%=2万円

合わせて9万円、50年間住み続けて450万円。

※土地の固定資産税には住宅用地の課税標準の特例が適用され、面積200㎡以下の部分の課税標準が1/6、それを超える部分の課税標準が1/3となります。
※土地の都市計画税には宅地取得の特例が適用され土地の課税標準が1/3となります。

もはや税金を払うために生きているような気がしてきますね。。

それ以外の費用

 

構造毎に異なるのは建築費や固定資産税だけではなく、火災保険の金額や、大規模修繕の金額も変わってきます。

 

せっかくなのでネットの無料シミュレーションで火災保険の金額を試算してみました。
地震保険込み、1年一括払いで火災保険料はざっと↓こんな感じです。

  1. 木造       :14万円/年
  2. 軽量鉄骨造    :8万円/年
  3. 重量鉄骨造    :9万円/年
  4. 鉄筋コンクリート造:10万円/年
火災保険の場合は10年一括で入ったり補償の幅を変えることで結構変わってきます。
そもそも経年によって建物価格が減価償却していくので、単純に50年分で50倍では無いですが、この費用もバカにならないですよね。

修繕の金額は依頼する業者によって大きく変わるポイントです。
特に有名ハウスメーカーなどにお願いすると末永く搾り取られることになるので、事前に金額の確認をしましょう! だいたい20年後に数百万円単位で掛かると思います。

 

以上、構造毎の固都税の比較でした。

 

【ご参考】50年間の毎年の建物の固都税支払額を下表にまとめましたので、参考にしてみて下さい。

築年数 木造 軽量鉄骨 重量鉄骨 鉄筋コンクリート造
1年目 18万円 21万円 24万円 27万円
2年目 18万円 20万円 23万円 26万円
3年目 17万円 20万円 23万円 26万円
4年目 16万円 19万円 22万円 25万円
5年目 16万円 18万円 22万円 25万円
6年目 21万円 25万円 30万円 35万円
7年目 20万円 25万円 29万円 34万円
8年目 19万円 24万円 28万円 33万円
9年目 18万円 23万円 27万円 33万円
10年目 17万円 22万円 27万円 32万円
15年目 12万円 17万円 23万円 29万円
20年目 7万円 13万円 18万円 26万円
25年目 5万円 8万円 14万円 22万円
30年目 5万円 6万円 10万円 19万円
35年目 5万円 6万円 7万円 16万円
40年目 5万円 6万円 7万円 12万円
45年目 5万円 6万円 7万円 9万円
50年目 5万円 6万円 7万円 8万円
463万円 590万円 760万円 1,045万円

 

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