大成パルコンで耐震等級3を取ることの意味。絶強たる所以。

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不動産一般

 

 

よく、「同じ耐震等級3ならばどの構造でも丈夫さは一緒です」みたいな話を聞くんですが、

 

はっきり言わせて頂きます。

 

 

それは間違ってます!

 

 

 

住宅に関して各構造を強い順に並べるなら、

壁式RC造 > RCラーメン > 重量鉄骨造 > 軽量鉄骨造、木造2×4 > 木造軸組

という順番になります(同様の耐震等級と仮定した場合)。

 

 

理屈は簡単で、

  1. 鉄筋コンクリート造 > 鉄骨造 > 木造
  2. モノコック構造 > 軸組構造

という関係が成り立つからです。

 

 

 

以前の記事では、構造毎の性質の違いや層間変形角という考え方に基づいた違いをご説明させて頂きました。

層間変形角という考え方は、簡単に言えばモノコック構造の方が丈夫ですよって話と近いんですが、

今回はまた別の角度からお話しをしていこうと思います^^

 

 

【論より証拠】過去の震災における被害率を各構造毎(W造、S造、RC造)に比較

 

 

構造計算が一緒だったら、結果も一緒でしょうか?

 

 

どの会社もイーディフェンスでこんな揺れにも耐えました!みたいな実験結果をウリにしていますが、

所詮、イーディフェンスは疑似実験でしかありませんよね。

 

 

非常に合理的な間取りプランで無駄のない実験棟で検証したりしてますし、ハウスメーカーによっては基礎が無いパターンの実験だったりします。
(ちなみに、地震や洪水で一番やられるのが基礎と上物の接合部ですから、基礎無しで実験をやっているようなハウスメーカーは絶対に止めた方がいいと思います^^汗)

 

 

で、何が一番信用できるかって言ったら、過去の震災における実績しか無いと思うんですよね。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という有名な格言がありますが、当にその通りだと思います^^

 

 

(分かりやすくまとまっていたので↓こちらの報告書から抜粋させて頂きます。)

平成7年 阪神・淡路大震災 建築震災調査委員会中間報告」によれば、

 

まず、

  • 鉄筋コンクリート造・鉄骨造は、「調査するまでもなく安全と判断されたものが大半」であり、
  • 木造に関しては、「全壊状態であるため、調査する意味が無いものが大半」

と評されています。

 

 

全46,610棟の共同住宅に関して調査された結果は以下の通りでした。

安全 要注意 危険
鉄筋コンクリート造 94.5% 2.9% 2.5%
鉄骨造 72.2% 16.6% 11.1%
木造 29.3% 40.2% 30.5%

 

 

↑これ、私が鉛筆ナメナメしているわけじゃないですからね!^^

 

これが事実なんです。

 

 

そりゃ木造だって鉄骨造だってこの時よりは良くなっているでしょうけど、それは全ての構造に言えることですし、結局、構造毎にこれだけの差があるっていうのは変えようのない事実なんです。

 

 

パルコンで耐震等級3を取得する意味

 

そもそも、世の中にある鉄筋コンクリート造の建物はほとんど耐震等級1というのが現実です。

 

鉄筋コンクリート造の高層マンション等では耐震等級1というのが普通ですし、等級2でも取れればかなり耐震性が高いと言われる部類です。

 

 

熊本地震のときでも、熱海のがけ崩れのときにも、木造家屋が簡単に壊れる中で倒壊せずに残っていた鉄筋コンクリート造の建物があったことを記憶している方も多いと思いますが、おそらくあれも等級1だと思います^^

 

 

なぜ等級1が多いかと言うと、

鉄筋コンクリート造の場合は木造や軽量鉄骨造のように壁倍率を増やせば「はい、等級3です!」

みたいな考え方はしないので、鉄筋コンクリート造で等級3を取るというのはかなり難しいからです。

 

 

なので、パルコンの場合でも等級3でお願いすることは出来ますが、

開口部や間取りなどの制限を受ける可能性もあるので、必ずしも希望通りの間取りにならない可能性があるんです。

 

 

 

更に、

同じ耐震等級3でも2種類の意味があって、木造も含めれば耐震性の計算方法は3種類もあるってご存知でしたか?

 

 

木造住宅も含めてお話しすると、耐震性を計算する方法は3種類あります。

  1. 仕様規定
  2. 性能表示計算
  3. 構造計算(許容応力度計算)

 

 

簡単にご説明しておくと、

  1. 仕様規定
    建築確認申請をする際に必ず確認する規定で、壁や筋交い・金物の量を計算します。
    ちなみにこの計算では耐震等級2以上は取れません。
  2. 性能表示計算
    いわゆる住宅性能評価で使われている計算です。
    壁量や部材・基礎の構造・地盤の強さを簡易計算で確認します。
    この計算で耐震等級2と3は取れますが、計算書は十数ページ程度です。
  3. 構造計算(許容応力度計算)
    壁量・構造部材・屋根荷重・基礎・地盤、全てにおいて詳細に計算します。
    耐震等級2も3も取れますし、この方法で計算した場合の構造計算書は数百ページに及びます。

 

 

木造や軽量鉄骨造などは大抵の場合は性能表示計算で計算した耐震等級3だったりしますが、

この場合、この施主の方たちは、許容応力度計算による耐震等級3というものがあって、それとは違うんだ、ということも知らないんじゃないかなと思います。

 

 

例えば熊本地震の際に、木造で耐震等級3だったのに被害が大きかったケースなどはこの計算方法の違いによるものが多かったとか少なかったとか。。

 

 

重量鉄骨造と鉄筋コンクリート造は許容応力度計算による構造計算が義務付けられているので、パルコンで建てる方は、まず安心して頂いて良いです^^

 

 

また、

これもパルコンならではの理由でもありますが、

プレハブ系ハウスメーカーでありながら、型式認定を取っているわけではないので、全棟しっかり構造計算をして確認申請まで取ります。

 

だから絶強なんです^^

(型式認定の話は他の記事で詳しくご説明させて頂いておりますのでそちらを参考にして下さい^^)

コメント

  1. とっと様

    初めまして。2016年にパルコンを建てて住んでるユーザーです。
    ウチのあたりも地震が多い地域なので、耐震性は気にしましたね。優良住宅の割引関係で、等級3取れる?みたいな話をしましたが、木造と違うんであんまり意味ないですよ的な説明を受けて、そうだよな、RCは木造と違って構造計算が義務だしたな…と思ったのを思い出しました。耐震等級3の木造と耐震等級なしのパルコン、どう考えたってパルコンの方が丈夫なのに、なんかズルいわ〜とか。

    阪神でも熊本震源地でも、パルコンは無傷でしたよね。東日本の時は、地震はもちろん、津波&津波による材木等大量の漂流物の衝撃にも耐え抜いた。建築士さんが東日本後の住宅損壊に関するレポートで、「流石にこの強さは一般住宅としてはオーバースペックだし、そこまでの強度を一般的に要求するべきではないと思うので、(比較として)このレポートに書くのを躊躇う気持ちもあるが、パルコンが津波にも流されず耐え抜いたのは事実だ」と書いてましたっけ。

    パルコン前は在来工法の家に住んでたので、地震時の安心感は全然違います。音が静かなんで、地面から伝わる地響きは聞こえすぎてビビりますが(苦笑)。

    • 通りすがりさん、コメントありがとうございます。
      パルコンユーザーさんからの生の声を頂けて非常に嬉しいです^^
      そうですね。そもそも耐震等級自体、構造毎に設定が違うので「等級が一緒なら耐震性は一緒ですよ」みたいな木造系ハウスメーカーのセールストークには注意が必要ですね笑

  2. とっと様

    ウチは2月に建て始めて、入居が10月だったので、とっと様のところは入居まであと2、3ヶ月ですかね? 完成が楽しみですね^_^。

    入居して丁度6年経ったところですが、想像より温度変化も少なくて、快適です(今の外気温は19℃ですが、中は何もしない状態で23℃)。コンクリの蓄熱性のおかげか、暑くなり初めはしばらく涼しく、寒くなり初めは冷えにくいです。
    コンクリは夏暑くて冬寒いとか言いますけど、正直、木造在来の家の方がはるかに夏暑くて冬寒かったですねえ。

    予想外だったのが、室内の静かさ!快適ですよ〜。外の音はほとんど聞こえません。室内は、壁に掃除機ぶつけたりすると響きますが、二階で轟音でCD鳴らしてても、下ではほぼ聞こえないレベルです。

    パルコンライフをご堪能ください(^^)。

    • 通りすがりさん、ご返信頂きありがとうございます。
      そうなんですね!パルコンはZEH仕様にでもしない限りUa値は品確法における断熱等級4レベルなので快適性はそこまで期待していませんでしたので朗報でした^^

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