【危険です!】 複数法人スキーム

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危険です!複数法人スキーム

 

 

不動産投資で融資を受ける場合、

法人であれば、個人と違って信用情報(個人の借入状況、返済状況についての詳細が記載されている情報)に載らないので借入状況を調べられません。金融機関同士が情報共有をすることも出来ません。

この事実を逆手にとって、法人を複数設立してそれぞれの法人毎に融資を受けて不動産投資を行うというズルいやり方が存在します。これを複数法人スキームと言います。

 

 

個人のAさんがC法人を設立してC銀行から融資を受ける場合、既にB法人を設立してB銀行から融資を受けていても、その事実を報告しなければC銀行には分からないのです。

だから、そこに目を付けて複数法人スキームをやっちゃう人がいますが、必ずバレることになるので止めましょう!というお話しです。

 

どのような経路でバレるか

 

以前から銀行の合併でバレるという話はありましたが、おおよそどこの銀行が合併しそうかは予測が付きますし、返済が完了するまでに運悪く合併してしまってバレる可能性が低いと考えればこのスキームをやってしまう人もいたかも知れませんが、

以前の記事でも紹介したように、登記簿図書館を使って法人登記の名寄せすることが可能になりました。

 

法人登記の名寄せが出来るようになる前までは、銀行の合併を除けば、法人から役員報酬を得ていなければ確定申告の必要も無いのでバレる経路がありませんでしたが、

この名寄せ機能により役員名から法人名を芋づる式に掘り当てることが可能になってしまいました。

 

私が不動産投資を始めた当時から、投資規模が大きい投資家の中には、物件ごとに法人を設立して購入することが横行していましたし、私も何件か不動産投資業者を回る中で進めらましたが、私はこの登記簿図書館の名寄せ機能について知っていたのでやりませんでした。

 

バレるとどうなるか

 

嘘を付いて真実を告げずに借入れしていたとなると、銀行によっては期限の利益の喪失事由に該当して一括返済を迫られることになるかも知れません。

期限の利益の喪失は金銭消費貸借契約書に書かれていますので、参考に期限の利益の喪失の条項を以下に書き出しますね。

 

第3条(期限の利益の喪失)
乙について次の各号の事由が一つでも生じた場合には、乙は甲から通知催告等がなくても甲に対する
一切の債務について当然期限の利益を失い、直ちに債務を弁済しなければならない。
(1)支払いの停止または破産、民事再生手続開始、会社更生手続開始もしくは特別清算開始の申立が
あったとき。
(2)手形交換所の取引停止処分を受けたとき。
(3)仮差押、差押または滞納処分を受けたとき。
2 次の各場合には、乙は、甲の請求によって甲に対する一切の債務について期限の利益を失い、直ちに債務を弁済しなければならない。
(1)乙が債務の一部でも履行を遅滞したとき。
(2)乙が、第5条に定める担保の提供をしないとき、若しくは別に定めた債権譲渡契約に違反したとき。
(3)前各号のほか債権保全を必要とする相当の事由が生じたとき

 

最後の「債権保全を必要とする相当の事由が生じたとき」というのは、要は銀行の気分次第で期限の利益の喪失事由に該当させることが出来るということです。

 

先ほどの話で言えば、B銀行もC銀行も、B法人、C法人それぞれの物件と、Aさん個人の信用力に対して融資をしていますので、他でも借り入れがあったとなれば既に許容できないほどの信用リスクを抱ええていると判断される可能性がありますよね。

 

なので、金融機関側の回収意欲によって対応が変わります。しかし、キツイ銀行が1発差し押さえしてきたら、それを喪失事由として他行も与信保全のために一斉に差し押さえてくるでしょう。

 

ちょっと前に、住宅ローンを使って区分投資をする「なんちゃって不動産投資」が流行りましたが、これは住宅金融支援機構を怒らせて失期(しっき)させられちゃいましたよね。

期限の利益の喪失事由のことを銀行の専門用語で失期(しっき)と言います。
(久しぶりに“しっき”と言いたくなってしまったので全く必要ない流れでしたが“しっき”という言葉をぶち込んでしまいましたw でも、私が銀行員をやっていたころ「失期させろ!」と銀行の支店長が怖い顔&ドスの効いた声で言っていたのを1回だけ見たことがありますが、あの雰囲気はマジでヤバイっすよ 汗)

 

情報化社会でどんどん便利になる世の中なので、悪いことをしたら将来必ずバレます。信義則に反する行為はしないで正攻法で資産を増やしていきましょう!

 

今回は法人のスキームのお話でしたが、実は個人でも一気に不動産を増やす方法があります。

金融機関が個人信用情報を登録するタイミングの隙を突いて融資を引き出す方法です。当然、こういうことをすれば銀行との信頼関係は崩れますから次回以降の融資は間違いなく受けられなくなります。

こっちはバレるの必至のやり方なので、実際にやったという話を聞いたことはありませんが悪質な業者ではヤラせようとしてくるらしいので、頭の片隅に入れておきましょう。

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