【大成パルコン建築記】Part 11 基礎工事(ベース打設)

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不動産一般

 

 

さぁ、ついにベースコンクリート打設の日が来ました!!

 

 

パルコン板は工場生産なので品質は折り紙付きですが、現場でのコンクリート打設だけは天候や作業員の経験値などにも左右されますからね。

 

 

特に大事な工程となります。

 

 

 

↓ミキサー車が到着してコンクリートを打設する準備をしています。

 

 

ちなみに作業員さんたちがコンクリートを打設するための準備をしている間、後方では、コンクリートの受入検査をしていました。

 

何をしているかと言えば、コンクリートのスランプを確認し、空気量測定、塩化物量測定、圧縮強度試験などを行っています。

要するに、発注した通りの生コンを運んできているかを確認しているわけですね^^

 

ちなみに、現場でコンクリートを受け入れる際には、ミキサー車ごとに納品書を確認し、1台目の生コンで受入検査を行うそうです。

 

 

せっかくなので、現場監督さんが持っている黒板にどのようなことが書かれているのかを上から順に説明しておきたいと思います。
(パルコンで建てようか迷っている人にとっては興味深々の内容ですもんね^^)

 

 

耐圧というのは、ベース(底版)コンクリート打設という意味です。

立ち上がり部分まで一体的に打設することも工法としてはあるらしいですが、水セメント比が低いとその分難易度も高いので、パルコンではベースと立ち上がり部分は別々に打設します。
(ちなみに、どうしても一体打設が良いと言えばやってくれるらしいですが、水セメント比50%だと打設の難易度も高いと思うので私は大成パルコンの標準施工にしました。)

 

 

呼び方「普通 30 15 20 N」とはどういう意味か。

  1. コンクリートの種類が「普通ポルトランドセメントのコンクリート」で、
  2. 呼び強度が「30N/m㎡」、
  3. スランプが「15cm」、
  4. 粗骨材の最大寸法が「20mm」

のコンクリートという意味です。

 

これもせっかくなのでもう少し詳しく説明していきますね^^

 

  1. コンクリートの種類は「普通コンクリート」「軽量コンクリート」「舗装コンクルート」「高強度コンクリート」の4種類があり、通常、建築の世界では「普通コンクリート」を使用します。
  2. 呼び強度とは、固まった時のコンクリートの強さの目標値と言っていいかと思います。大成パルコンの場合は基礎の設計基準強度が24Nですが、生コンクリートの段階ではその強度を確定できないため、+3N分の誤差を予め加えて27Nの呼び強度で打設するのが一般的ですが、更に、夏季や冬季に行う温度補正分の+3Nもオールシーズンで加えているので今回の30Nという数字になっています。
    また、呼び強度を上げるためには水セメント比を小さく(水を少なく)すれば良いわけですが、これに関しても生コン工場に対して呼び強度の指定だけではなく水セメント比も50%以下にするように大成側から指定しているので、おそらく30Nよりもかなり固く仕上がるんじゃないかなと思います。
    (水セメント比の上限は国の指針では65%以下と定められており、下限はコンクリートの水和反応に必要な水量である40%ですが、これだと現場打ちではジャンカを起こしやすくなる水準なので実務的には50%くらいが限界値なんだと思います。)
  3. スランプは生コンのやわらかさを示す数値で、大きい方が柔らかく流れやすいコンクリートということになります。基本的には上部構造では18cm、基礎では15cmを指定するそうです(国交省標準仕様書より)。
    スランプ値15cmの許容誤差は2.5cm以内とされているので今回のスランプ17cmは合格ですね。(この日はかなり太陽が照っていたので結果的に少し緩めのスランプで丁度良かったのかも知れません。)
  4. 粗骨材の最大寸法は20㎜を使うことが多いようです。鉄筋の間にしっかり入れないといけないので大きすぎるとダメってことですね。

 

空気量は生コンの流動性に影響を与え、値が大きいほど流動性が高いことを表します。しかし圧縮強度は空気量にほぼ比例して低下するため空気量が多いとアカンというわけですね。これも普通コンクリートは4.5と決まっているので合格です。

 

塩化物量というのは生コンに含まれる塩化物イオン濃度のことです。この濃度が高いとコンクリート中の鉄筋が錆びやすくなります。

塩化物総量の基準値は0.30kg/㎥以下に規制されていますが、今回の生コンは0.05kg/㎥なのでもちろん合格ですね^^

 

 

すいません、またもや説明が長くなってしまいましたが、

今回はこんな感じのコンクリートが運び込まれていますよってことになります^^

 

 

 

さて、受入検査が終わると直ぐにコンクリート打設が始まりました。

 

手際が良いです^^

 

1人がコンクリートを流して、1人がバイブレーションを掛けて、もう1人がトンボで慣らしていきながら手際よく作業していきます。

 

 

作業の様子の一部ですが動画でも録っておきました。雰囲気だけですが^^

 

 

今回のベースコンクリート打設では、ミキサー車が全部で10台分くらいのコンクリートが運び込まれてきましたが、

朝から作業を開始してお昼くらいには全てのコンクリートの打設が完了しました。

 

 

というのも、プラントで生コンの練り混ぜが始まってから現場で打ち込みが完了するまでの時間は、外気温が25℃以下のときは120分以内、25℃を超えるときは90分以内と定められているので、現場で生コンが途切れることなく連続して打設できるように、すべの工程が計算されているわけです。

あとは、コールドジョイントといってコンクリートが硬化を始めてしまってから打ち継ぎすると同じ日に打設したにもかかわらず一体化しない部分ができてしまい大きな欠陥になりかねないので、急ピッチでの作業となります。

 

 

 

さて、打設が終わったら作業は終了ではなく、すぐさまコテ仕上げに移りました。

カメラアングルが悪くて申し訳ありません 爆

 

 

スランプに余裕もあり、急ピッチで行った作業でしたが、この日は太陽がカンカン照りだったので、コンクリートの硬化ペースも速かったらしく、職人さんたちも慌ただしくコテ当て作業を進めていました。

 

 

その後、職人さんたちがお昼休憩に入ったのは14時過ぎでした。

 

 

ありがとうございます^^

無事にベースコンクリート打設が終了しました。

 

 

1週間後と1カ月後圧縮強度試験の結果が待ち遠しいですね^^

 

圧縮強度試験とは第三者検査機関に提出し行う検査のことです。
コンクリート打設から7日経過と28日経過した時点の圧縮強度がどのくらいになるか、それぞれ3本ずつ圧縮試験器にかけて強度を測定します。
それぞれ圧縮試験器にかけ平均値を出し、材齢28日で設計基準強度及び呼び強度より大きい数値であれば合格となります。

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